花のたより☆山のふみ ~青森県立名久井農業高等学校~

緑豊かな森の中ある小さな農業学校での高校生活と環境研究グループFLORAの活動を紹介します。

残酷な天使

この用紙はポスターセッションの会場に掲示されていた得点表。

15のテーマに得点がわりの丸いシールがついています。

これをつけたのは3年生からポスターの説明を受けた1年生と2年生。

可愛い天使のような後輩たちですが、実は彼らが先輩をジャッジしているのです。

さてざっとみると特別点数がずば抜けて高い人も、低い人もありません。

それだけ接戦だったようです。それにしてもみんなが見る会場に得点表が

掲示され、リアルタイムに順位が変わっていくあたり、

こちらは楽しんでいますが、当の3年生にとってはある意味残酷なルールです。

ポスター終了後、この得点表をもとに農業クラブが会場賞を決定。

プロジェクト発表会の最後に表彰されました。

ところでFLORA は1番、2番、そして10番と3つの馬が出走しました。

しかし、表彰式では期待していた泡研究の研究者の名前が呼ばれません。

忙しい中、一生懸命練習していただけあって、これはショックの彼女。

がっかりしています。なぜなら得点表では1番だったからです。

でも大丈夫。最後に「名農賞」として表彰されました。

つまり名農賞は別格扱い。これ以外から会場賞が選ばれたようです。

それがわかって今度はニッコリ。精神的によくありません。

最後はご褒美のケーキをもらって泣き笑いのFLORAでした。

女性雑誌にFLORA

FLORAの研究が雑誌社主催のSDGs大会でグランプリを受賞しました。

こちらがその記事が紹介されている雑誌でFraUといいます。

実は昨年も同大会でグランプリを受賞。2年連続とは驚きました。

今月号のカバーボーイは岡田准一さん。

昨年受賞した記事が紹介された際のカバーボーイが菅田将暉さん。

いずれも人気のイケメン俳優です。

実がこれ、女性向けの雑誌なんだそうです。

機会があったらぜひ手に取ってみてください。

なお雑誌社のホームページにも掲載されているようなので

そちらもチェックしたいと思います。

日頃の研究を客観的に評価してくださる大会はさまざまありますが

どうやら相性がいいかもしれません。

来年も楽しみです!

LAST SHOW

プロジェクト発表会の第2部は口頭発表。今年活躍したFLORAと

栽培環境班&野菜班のコラボチームの2チームがステージで発表してくれました。

小規模化が進む名農。今後は、このようなコラボチームが必要になるはずです。

さてこちらはFLORA。4名のスピーカーが登壇しているところから

これがQ1の再現であることがお分かりになると思います。

かつて農業クラブのプロジェクト発表は10分間、原稿を持たずにステージの中央に立ち

プレゼンしたものですが、ここ数十年は脇の演題で読み上げるスタイルになりました。

そんなことからFLORAがこの日披露したノー原稿でジェスチャーをつけて

説明するプレゼンスタイルは、きっと新鮮に見えたかもしれません。

農業クラブでも再び試してみたいスタイルです。

ところでQ1の再現となると実際に散布したり、風で飛散しないことを伝える実演が必須。

つまり林修先生役が必要です。この日、登壇したくれたのは見学に来てくれた中学生。

農クと連携して実現しました。高校生の中で実演したのできっと緊張したはずですが

なんとか成功。少しですが農業高校の研究の楽しさを感じてもらえたら嬉しいです。

FLORAの3年生がこのステージで発表するのもこれが最後。

課題研究は2年生から始まるので2年間の集大成ですが、彼らはJr.として1年生の時から

FLORAの元で研究をしてきました。したがって彼らにとっては3年間の集大成。

LAST SHOWは大きな拍手に包まれました!

雪吊り

名久井農業高校の松の木に雪吊りが施されました。

かつて園芸科学科の生徒が実習を兼ねて取り組んだ時もありますが、

残念ながら今は閉科。したがって、これは農場の先生方の技です。

さてこの様式は、金沢の兼六園でよく目にしますが

名前があります。それが「りんご吊り」。

たわわに実ったりんごで枝が折れないようにと考案されたといいますが

全国に普及したようです。

まさに機能美。とても美しいものです。

名農で松を吊る理由は、雪で枝が折れないように。

でも日本海側と違い、太平洋側は雪があまり降りません。

それなのに雪吊りを施すのは「春のドカ雪」に対応するため。

太平洋側は春先に湿気を含んだ重い雪が降るからです。

クリスマスの雨は、まさに夜に雪へと変わりました。

天気予報では今年のお正月は寒波とのこと。雪吊りの出番です!

焼き芋1本100円

生徒たちが模擬農業法人を作って、経営を競い合うのが「農業経営シミュレーション」。

20年以上前に考案した学校設定科目です。

プレーヤーである生徒に作物の選定、栽培、販売まですべて預ける学習スタイルは

最初はとても心配でしたが、緩やかな競争意識を持たせることで

みんなイキイキして活動するようになりました。自由と責任を生徒に思い切って与え

指導スタイルをティーチングからコーチングに変えた成果です。

教えない!相談に乗りアドバイスをするだけ。決定権は全て生徒。

教えたり指示したくなるのをグッと我慢する、これは先生にとってもいい体験です!

さて先日、生物生産科の男子が職員室でこんなものを配っていました。

なんと「焼き芋」販売のお知らせです。農業経営シミュレーションでは

加工すると商品価値が上がることを知ってもらうため、

よく漬物大会などを開催したものですが「焼き芋」は思いつかなかった発想。

葉物と違いイモ類なら保存できるので生産者の都合で販売できます。

焼き芋は高価なものですが、寒くなってくると食べたくなるものです。

情報では1本100円。これは格安です。販売は放課後。

だから事前にビラを撒いたようです。せっかくだから購入しようと思っていたら

ついつい実験室で放課後の作業をしていて、気づいたらもう終わっていました。

このアイデアに辿り着いた彼らに拍手です!

大切なのは質問力

これが終業式前日に行われた名農名物ポスターセッション。

体育館に3年生のポスターが15枚並べられました。

名農の研究班は、確か8つぐらいあったはずです。

つまり15枚というと1班から2テーマぐらいに出場していることになります。

ではFLORAからは何テーマ出場したでしょう。答えは簡単。今年の3年生は3名です。

一人一研究が流儀なので当然、3枚ということになります。

昨年の3年生は7名もいたのでポスターは7枚。ポスターが多いほど賑やか。

地味に大会を盛り上げています。

説明を受けているのは後輩たち。1時間目は1年生、2時間目は2年生が

先輩の説明を受けましたが、今年の特徴は外部の見学者が多いこと。

同窓会など学校関係者や保護者はもちろん、地域の中学校の先生など

来賓の皆様も駆けつけてくださいました。

たくさんの方に研究を知ってもらいたい3年生。しかし小規模の名農。

外部の来校はとても嬉しいことです。

さてポスターセッションで、注目されるのはもちろん発表者ですが

本当に大切なのは聴衆者の質問力。なぜなら理解できないと質問ができないから。

果たして今年の後輩たちは、内容を理解して疑問点などを

口に出すことができたでしょうか。FLORAが名農にポスター発表を導入して

17年が経ちます。プレゼン能力は最初に比べ、ずいぶん高くなりました。

次はオーディエンスの質問力を育てるアイデアが考えたいものです!